「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~」公式サイト
アニメにおける理想の一家としてあげられるサザエさん一家と野原家。
私が小さい頃のサザエさん一家ですでにズレてるなーと思っていた。
今の視点で見るとますます違和感が増していく。マスオさんと波平さんふたりで毎晩飲んだくれとか現代人ではありえない。ある意味うらやましい?
一方クレヨンしんちゃんの場合、ギャグアニメとして若い頃楽しんで、そして子が生まれたらなんと育児アニメへと見方が変化した。
けっこうあるあるーと思ってしまう。
野原家はごく平凡な一家を描いていたはずなのに、今の人たちに言わせると
『一軒家に住んでいる』
『2人の子持ち』
『ヒロシが高スペック正社員』
『みさえはグータラにみえて、部屋がいつもきれい。専業主婦』
などと写り、野原家すらありえない・・・とあきらめてしまう人が掲示板などで見られる。
現代人は、野原家すら理想が高すぎると言うのだろうか。
今日のクレヨンしんちゃんで、ひろしとみさえが家を購入するまでのエピソードをやっていた。
あちこちかけまわって、やっと予算内の家を見つけた。
結局は建て売りの売れ残りだったのだけど、しっくりきて今に至る・・・みたいな感じ。
ほのぼのエピソードなんだけど、私がひねくれているのかちょっと違って見えた。
野原家が理想である普通の家族から少しずつ離れつつある現代人にむけ、ひろしとみさえも何の苦労もなく一軒家で幸せ家族している訳じゃないんですよ、というメッセージに見えたのだ。
あなたたちと似たようなものなんですよ、だからまだまだ理想の家族で居させてくださいというような。なんというか、現代とのズレを修正しに来たような。
野原家にすら夢を抱けないというのはちょっと悲しい気がする。
今の掲示板には
『ATMになりたくない』とか
『理想は年収何百万』とか
『今の世の中に子供を残すのはハードすぎるから生まない』とか
そういう書き込みばっかり。
野原一家の仲の良さに嫉妬はしても、一軒家だとか、正社員だとか、そういった部分でうらやましいとか無理とか嫉妬の目を向けなくてはならないのはやっぱり現代社会がヤバイと思う・・・
嫉妬じゃなくて、普通に野原家っていいなと思える世の中が帰ってきてくれるといいなぁ。
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