<ネタバレ無し>
12月1日は映画の日!
ということで前から気になっていた「この世界の片隅に」を観にいった。
前知識がなく、ただクラウドファンディングで制作されたこと、主人公の声を能年玲奈さんが演じていることくらいの感じ。
芸能界を干された能年玲奈さんがかかわっているためなのか、クラウドファンディングで大口スポンサーがついていないためか、メディアでの露出がほとんどなかったこの作品。
どこで知ったかというと、ネットの評判。
客の入りは最前列グループが空いていたが、あとはほぼ満席といった感じ。
さて、どんなものだろう・・・
上演が終わって、室内がぱっと明るくなった。
それから人がゆるゆると動き始めて退出していったのだけど、恐ろしいほどに静かだった。
こんなに静かなのは初めて・・・
それも分かる気がする。
この映画は見終わったとき、わ~っと拍手を送りたくなるようなものではない。
早速隣の連れとあの場面はよかったーとかびっくりしたーとかすぐに話したくなるような映画でもない。
どんでん返しもファンタジーも推理も美少女もおっぱいもない。
ごく普通の人々の暮らしを切り取っただけの映画なのだ。
ただその時代背景が戦時と重なり、原爆の落とされた広島だったというだけのことなのだ。
主人公すずの声について
ストーリー中でも
「すずは普通だな」
と言われるのだけどほんとうに飾りっ気がない声。
それが本当にマッチしていたので、その淡々とした普通さが感情を爆発させたとき、あまりの生々しさにドキっとした。
とても良かったと思う。色の付いた役者さんにはできない。
感想
上演が終わったときと同じ、語る言葉を正直もたない。
ただ感じたのは、小さな人の営みの中に私たちは存在しているのだなーということ。
そしてその小さな人の営みを破壊することはいったい何をもたらすのだろうと思うこと。
ああ、言葉はやっぱりチープになるので観に行った方がいい!
客層は比較的若者が少なく、中高年が多かった印象。
夫婦も多くみられた。
でもこれは若者も観た方がいい。
子どもには少したいくつで、でも怖いだけかもしれない。
それでも観て欲しい。
小学校でも上映すればいい。
だけど、小学校でありがちな「感想を書け」とか「話し合え」とかのくだらないやりとりはやめたほうがいい。
とにかく多くの人に観て欲しい。
▼あのamazonでコミック版は売り切れていた!いま重版がかかり、ようやく12月に出るようです。こういうときkindleは強いな・・・
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