その昔。ファミコンでのドラクエがとっても盛り上がっていた頃、毎年ドラクエグッズのカタログが書店に売られていました。
ドラクエが大好きだった私は、そのカタログを毎年買い求め、眺めていては妄想を膨らませていたのです。
カードゲームや爆弾岩の陶器フィギュアやトランプや・・・結局色々買いました。(今手元にないのがほんとに悔しい)
その中で、特に思い出深い物があります。
スライムのぬいぐるみです。
買った時期は昔すぎて忘れました。
(よく見るとけっこうボロボロで、歴戦の勇者であることがうかがえます)
スライム、スライムベス、メタルスライムの3体を買いました。
本当にかわいくて、旅行にも連れて行って、一緒に記念撮影したくらいなのです。
それが時がたち、実家から巣立つとき。
もうボロボロだからこいつらは処分しようとあまり深く考えずに思っていました。
そうしたら、妹が言うのです。
「目がボクを捨てないでって言ってるの!かわいそうだからやめて!」
と、なぜか自分は関係ないはずなのに必死に訴えてきます。
妹とは一緒にドラクエ6をやって、ハッサンの正拳突き~!ボバーーン!とか
アホな遊びをした時期もありましたが、彼女の現在は一般ピープルです。
青いスライムなんて、一緒にお風呂に入ってシャンプーしてあげたらもっそもそになってしまっていましたし、別にもういらないのにな・・・と思いつつ、引っ越し先に3体連れて行くことになりました。
そうして長男が生まれ、大きくなってお友達を家に連れてくるようになりました。
その子はゲーマーの女の子で、カービィとスライムが大好き。
いつもリュックにカービィのぬいぐるみやらグッズをつめて、家にやってきていました。
その女の子が、あるときうちのスライム達をみて、一目惚れしたのです。
とても気に入ってくれたので、こんなボロいので良ければあげるよ、と軽く言ったら大喜び。
この3体も、大好きな子にもらわれていって幸せだろうと快く送り出したのです。
うちに来るたびに、ぬいぐるみを連れてきていた女の子のバッグには
このスライム3体が加わっていました。
それを見て、ああ、本当によかった。と思ったものです。
・・・・・・・・・
ところが。
しばらくして、うちにスライムベスのぬいぐるみがなぜかあったのです。
あれ?と思って長男に事情を聞くと
「返す」
と言われ、なぜかスライムベスだけ帰ってきたのだそうです。
・・・・・なぜだろう。なぜスライムベスだけ・・・・・
疑問に思いつつ、こんな紆余曲折あって結局帰ってきたなんて
強い縁を感じました。
妹の言うように、目をみると何か訴えているような気がしてきます。
わかったよ、今度はもうお前を離したりしないから。安心してくれよ。
こいつは一生、大事にしてやろうと思いました。
(当然エニックス時代。かわいいタグ)
今のぬいぐるみはもっとできがいいんだろうけど、こいつは家宝になりました!
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